2013年 03月 04日
13/3/4 |
来月家を出て行く予定の息子が部屋を片付けている。
30年の間に溜め込んでいたものを処分しようとして、その膨大さに
あきれ、驚き、果てしない作業にためいきをもらし、毒づいている。
本棚の奥から引っ張り出してきた宝箱。小学校の時に作ったオルゴールだ。
開けるとオルゴールの調べとともに出てきたのはJRの切符。たくさんの切符。
つまり、当時中高生だった彼はどこか遠出をしたとき、帰りは短距離の切符を買って
乗り定期券で出るという不正使用(きせるともいう)をしたわけです。
もう10年以上前のことだから時効かな。
「1998年の2月13日の日付の池袋からの切符。何をしてたんだろう?」
「私の10年日記によれば、きみはTくんと秩父の教会にいってるね。」
「2001年の3月24日東京、僕は何をしてたんだろう?」
「同じく日記によれば、きみは国立大の後期試験の発表を見に行って落ちていたので
帰って寝込んでいるよ。先生から電話もあったみたい。その日私はきみが行くこと
になる私大の入学金を振り込んだようだ。」
「1997/2/14は?」
「K君たちと後楽園遊園地に行って、K君ちにとまっているよ」
「すっかり忘れているなぁ」
そのほかたくさんの切符。湘南方面の切符が多いのは中学時代野球部で藤沢に
試合に行ったのや、湯河原方面は友達と釣りに行っていたころのだろう。
それらの切符を後生大事にしまっておいたきみもだけど
それらの小さな出来事を日記につけていた私もすごいね。何の役にも立たないのに。
これらのすべての日記のなかで一番多いのがきみの記録。
あらゆることに好奇心いっぱいで、子犬のように動き回っていた中高時代。
そして、それを見ていた私がいる。母として一番幸福な時間だった。
もう古くなった日記帳に数限りない思い出がぎっしり。
その重みで私の胸はいっぱい。そんな感傷にふけっていると仕事がはかどらないよ。
30年の間に溜め込んでいたものを処分しようとして、その膨大さに
あきれ、驚き、果てしない作業にためいきをもらし、毒づいている。
本棚の奥から引っ張り出してきた宝箱。小学校の時に作ったオルゴールだ。
開けるとオルゴールの調べとともに出てきたのはJRの切符。たくさんの切符。
つまり、当時中高生だった彼はどこか遠出をしたとき、帰りは短距離の切符を買って
乗り定期券で出るという不正使用(きせるともいう)をしたわけです。
もう10年以上前のことだから時効かな。
「1998年の2月13日の日付の池袋からの切符。何をしてたんだろう?」
「私の10年日記によれば、きみはTくんと秩父の教会にいってるね。」
「2001年の3月24日東京、僕は何をしてたんだろう?」
「同じく日記によれば、きみは国立大の後期試験の発表を見に行って落ちていたので
帰って寝込んでいるよ。先生から電話もあったみたい。その日私はきみが行くこと
になる私大の入学金を振り込んだようだ。」
「1997/2/14は?」
「K君たちと後楽園遊園地に行って、K君ちにとまっているよ」
「すっかり忘れているなぁ」
そのほかたくさんの切符。湘南方面の切符が多いのは中学時代野球部で藤沢に
試合に行ったのや、湯河原方面は友達と釣りに行っていたころのだろう。
それらの切符を後生大事にしまっておいたきみもだけど
それらの小さな出来事を日記につけていた私もすごいね。何の役にも立たないのに。
これらのすべての日記のなかで一番多いのがきみの記録。
あらゆることに好奇心いっぱいで、子犬のように動き回っていた中高時代。
そして、それを見ていた私がいる。母として一番幸福な時間だった。
もう古くなった日記帳に数限りない思い出がぎっしり。
その重みで私の胸はいっぱい。そんな感傷にふけっていると仕事がはかどらないよ。
by kyokorin7
| 2013-03-04 14:24
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